亡き王女のためのパヴァーヌ (フルート+マリンバ)

編曲年
2022

英題
Pavane pour une infante défunte for Flute and Marimba

作曲者
Maurice Ravel

グレード
5

演奏時間
6:00

楽譜
C. Alan Publications (ハードコピー・販売譜)
C. Alan Publications (ダウンロード・販売譜)
サンプルスコアも、こちらからご覧いただけます。

演奏
Flute 佐々木華さん、Marimba 加藤大輝

解説
フランスの作曲家モーリス・ラヴェル、24歳頃の作品です。パヴァーヌとはダンスの名前で、激しいものではなく歩くようなスピードで踊られるそうです。「亡き王女」とありますが、実在した王女のために作曲されたものではなく、「昔、スペインのお姫様が踊っていたパヴァーヌを想起させる」ものだとラヴェル本人も語っています。なぜスペインなのかは、バスク人の母が口ずさんでいたスペイン民謡を聞いて育った影響もあるのかもしれません。
ラヴェルにとってどのような作品だったかを窺い知れるエピソードがあります。晩年、記憶障害を患ったラヴェルは、この楽曲を聴いて「なんて美しい曲なんだ。しかしいったい誰が作った曲なんだい?」と言ったそうです。楽曲が発表された当時は、ラヴェル自身「形式が貧弱で、不完全な冒険心のない作品」とこの楽曲を酷評していましたが、これは自分の内なる声と、新進気鋭の作曲家としての世間からの期待のギャップからきた、一種の言い訳でもあり、照れ隠しでもあったのではないかと、個人的には思います。
今回は、フルートとマリンバで演奏いたしました。現在は金属製のもの方が一般的なフルートですが、元々は木製でした。木の温もりを感じられる2つの楽器の化学反応をお楽しみください。

編成
Flute or Vibraphone (3-oct. F-F)
Marimba (5-oct. C-C)